乳房の内容は成人型乳房の場合、容積の9割は脂肪で、1割が乳腺である。初潮前後から成人型乳房になるまでは乳房が硬くなる。乳腺は、乳房一つあたり15~25個の塊として存在し、乳頭の周囲に放射状に並ぶ。乳腺の葉からは乳管が乳頭まで続き、乳腺より機能し分泌された乳は、乳管、乳頭を通して体外へ出る。
普通は、母乳は決して出ないが、妊娠・分娩後には脳下垂体から泌乳刺激ホルモン(プロラクチン)、オキシトシンが分泌され、このときだけは母乳が生産されるようになる。まれにホルモン異常などの疾患により、妊娠しなくとも母乳が出る場合がある。
ヒトの乳房は、神経終末が集中している乳首をはじめ刺激を受けると性的興奮を得やすい。クリトリスの性感を100とすると、乳首の感度は80前後という事である。乳房は、皮膚の一部がなだらかに隆起しているようにみえる柔らかい器官で、その内部には、乳汁(母乳、乳)を分泌する機能を持つ外分泌腺の乳腺が存在する。
乳房は胴部の腹面に左右の対をなして発達する。乳房の中央には、乳〇が外部に分泌される開口部を含む乳頭が存在する。